切ない話は……
ここ数日、あることに悩まされています。
濁流のような渦に飲み込まれそうになり
かと思えば、穏やかな気持ちに包まれて
辛くもあり、幸せでもあり
シーソーのように揺れ、
いや、自分ではコントロールできない、バイキングに無理やり乗らされたような、そんな日々を過ごしています。
そんな大変な出来事があったの!?
というわけではありません。
現実にはいつもと変わらず、
家と会社の往復をしています。
仕事は年末の空気を少しずつ醸し出しているものの、まだまだ今年も残ってるぜと言っているような気がします。
帰ってくれば、ビールをプシュッと開け、読書をしながら晩酌をしています。
でも、そんな変わらない日々のすき間に、ぎゅっと心がつかまれるのです。
日曜日のことです。
久しぶりに、東京天狼院に行ってきました。
京都天狼院には月イチくらいで行っているのですが、東京となると倍くらいの距離があって、なかなか行くことができません。
その日は、仕事仲間と東京で忘年会をすることになっていました。
だったら、ついでじゃないけど、天狼院さんにはいつもお世話になっているし、話もしたいし、顔を出しにいこうと。
新幹線で名古屋から東京へ。
この距離は不安にさせるなぁと思いながら、池袋の駅から歩きます。、大通りを曲がって更に歩きます。
このときはまだそんなことになるだなんて、微塵も思っていませんでした。
天狼院で、読書会に参加した後、おしゃべりをしていました。
スタッズの中村さんや木村さんと。
おしゃべりの中で、
「松下さんの、あの切ない話、どうやって書くんですか?」
そう木村さんに質問されました。
え?
私は戸惑いました。
だって、木村さんですよ。
ライティングの大先輩であり、今や天狼院のスタッフとしてライティングゼミの講評もしている木村さんですよ。
彼女のような記事を書きたくて、こっそり過去の記事を参考にさせてもらったこともあります。
そんな木村さんに、どうやったら書けるって質問されるだなんて、戸惑いと嬉しさと……。
ただ、そんな感情に浸っているわけにもいかず、質問されたことには答えなければなりません。
切ない話、今まで書いてきた中で、思い当たる記事は何個かあります。
「ええっと……」
思い浮かぶことをお答えしました。
経験してきたことを、丁寧に、そのときの揺れ動く感情と共に、書く。
話していて出した結論なのですが、成就していない恋だから、切なくなるんじゃないかと。
実際、切ない想いもしているわけですし。
……それからなのです。
私が悩みを抱えるようになったのは。
切ないこと。
あぁ、書いてみようかな。
と、思ったのです。
そうしたら、過去の想い出の引き出しを開けてしまったようで。
ネタにしようと出来事を思い出すと、そのときの想いも一緒に出てきて。
楽しかったな
辛かったな
笑ったな
泣いたな
もう、バイキングやジェットコースターや、いろんな乗り物に乗らされたかのように、ぐわんぐわん心が揺られるのです。
恋として花が咲いたことなら、まだいいのです。
蕾のままだったもの。
芽が出ただけのもの。
種を拾おうか迷っていただけのもの。
もーっ!
いろいろ思い出しちゃったじゃないですか!
どうしてくれるんですか!!!笑
あー、次の記事はコイバナか……。