金沢の夜。

話せてよかった。

久しぶりに会えた。



金沢に出張に来た。

社内見学。

そんな感じ。


社内見学に来た理由は……。


来週、うちの部署に新しく機械が入る。

その機械、設置から稼働まで、一週間しかない。

稼働まで時間がない。コケると全体の流れが止まってしまうだろう危険がある。スタートから安定稼働、安定運用をしたい。

しかし、時間がない。

そのために、同じ機械を導入し、先に稼働している金沢のラボに来た。


いやいや、私で大丈夫?

と、少し重荷に感じながらも、ラボの外に出るのは旅気分を味わえるので、ちょっと楽しい。



金沢に行くことに決まってから

「あの人に会いたいなぁ」

と思っていた人がいた。


前のブログの「油断は大敵」の話とも繋がる。

お客さま向けの勉強会をする、という話に至るまでの道を作った人だ。

会議を立ち上げ、面白いことしようぜ! って一緒に話した営業さん。

その勉強会がカタチになる前に転勤になってしまい、転勤後はなかなか話す機会もなく、報告もできていなかった。


今回の出張の目的とは関係ない人だが、同じ建物の中に居る人なので「会えたらなぁ」と思っていた。


「おぉ! ひさしぶりー」

合間の時間に、建物の中を案内してもらってる途中、営業さんの部屋にも立ち寄った。

遠くから「お久しぶりです」と手を振っていたら、すごい笑顔で迎えてくれた。

アウェイ感でいっぱいで、張り詰めていたのが、氷が溶けるかのようにゆるゆるとほどけた。


「今日は泊まりなんですよー」

そう話したら、終わった後、ごはんに誘ってくれた。

終わるのは、21時過ぎだというのに!


あれやこれや話しているうちにあっという間に時間は過ぎた。


その日、見学をしていて「ん?」と思っていたことの答え合わせもできた。

仕事に何が正しいとか、そういうものはないけれど、私の違和感は間違ってないと思うことができた。


自分ひとりの、一方向からの視点では、ときどき不安になることがある。


ひとりで地図を持って、進んでいる方向はたぶん間違っていないけど、目的地が見えないと進んでいる道が間違っているのではないかと、そう思うときがある。

そんなときに「こっちだよ!」と手を振って迎えてくれる人がいると、「あぁ、よかった。大丈夫だ」と思うことができる。


私は、感覚的に判断をしてしまうところがある。そして、それを説明するのがヘタで、周りにうまく伝えられない。適切に言語化することができない。

こうやって、文字に起こすと整理できたりするのだが、口に出すのがすごーく苦手。


「こう思ってるんです」と100%伝えたいけど、どれだけ伝わっているか……。


昨日、話せたことで他からの視点で考えることができた。

多角的な視点で、自分の立っているところを確認することができた。


ちょっと霧がかかっていたのが、きれいに晴れた。そんな感じになれた。


ときどき、答えあわせをしたい。

近いうちに、一緒に仕事もしたい。


金沢の夜は、いい夜でした。