一流の仕事。

「毎日同じことを、ずっとできるか、とても不安だったんです」


ネクタイを縫い終わった後、彼女はそう話してくれた。

仕事中の真剣な表情から、柔らかな笑顔に変わっていた。

フランス語なんて全くわからないのに、目を見て話を聞いていると、気持ちが伝わってくる。

通訳してもらうまで本当に意味がわからないのに、ウンウンと頷きながら聞き入っていた。


プロとアマチュアの差はなんだろうか。


すごく幸運なことに、プロと呼ばれる方とお話することもある。

一度会うと、もう一度会いたくなり、何度も会いたくなる。

魅力的な様々なジャンルのプロたち。


そんなプロの方々のFacebookやブログで、刺激をもらう。

そして、私はそんなプロになれるのだろうかと思う。


今の仕事で、プロって何だろう?

そう思ってしまうのだ。


仕事が嫌いではないけれど、なんだかなー、って。


4年ほど前に、

「壁をぶっ壊す!」

と、宣言したことがある。

人と人との壁。

部署の壁。

上司や部下との壁。


当時、悩みに悩んで、ぶっ壊してやる、と意気込んだ。


そして、「裸の男とリーダーシップ」の動画を見て、泣いた。


私は、裸の男になれたのだろうか?



なんか、いろいろ、置いてかれてんなー、って思う。

周りのことなんて気にしなくていいのに、気になってしまって。

周りにいた人の背中しか見えなくなってきて「あれ? 手が届かない」って。

まだ、足りてないんだろうな、努力が。そして、未来をみるチカラが。



「今は、この仕事に誇りを持っています」

彼女はそう、締めくくった。


誇りが持てるようなコト、したい。

それが、今の仕事でなのか、それとも全く違うものなのかはわからないけれど。