とりとめのないこと。
わけもなく、泣きたくなる夜がある。
そんなときは、ひとり車の中で涙する。
会社帰りの慣れた通勤路。アクアの静かなエンジン。BGMはなく、無音の車内。
私はなんで泣いているんだろう。仕事で辛いことがあったわけじゃない。恋人と別れたわけじゃない。そもそも別れるような恋人はいない。
そう、「ない」。
何もない。
私には持っているものなど何もない。
武器も防具もなさすぎて、冷たい風も、暑い日差しも、よけることなく立ち向かう。
その後に残るものは、また、何もない。
会社でいつもの作業をしているときに、涙が出そうになった。
なんだか、ずっとずっと押し込めていることが溢れそうになっている。その押し込めていることが何なのかもわからない。ただただ、自分の中に閉じ込めている思いが発酵しすぎている気がする。
多分、すこーしだけ落ちている状態。
大丈夫。
静かに自分を見ることができている。
休息が足りないのかと、お休みの日に家でのんびりしていたが、違った。
やっぱり外に出ないと。
次の休みはカメラを持って出掛けよう。