お墓参りツアー

「行ってくれる?」

 

朝、母に起こされた。

時間をみると6時半。

昨夜布団に入ったのは、3時半。

 

起こされるのは覚悟していたけれど、突然起こされるとびっくりする。

夢を見ていたかもしれないし、熟睡していたかもしれない。

まぁ、とにかく体は重い。

 

「行くよ」

そう答え、布団からのそっと起き上がる。

 

今日は、お彼岸のお中日。

お墓参りに行くために起こされた。

 

大雨だった。

しかも3月になって、もう桜も咲きそうだと言っていたのに、寒い。

むちゃくちゃ寒い。

 

雨じゃなきゃ、どこかへ出かけるつもりだった。

青春18きっぷも持ってるし、春はいい季節なので出かけたくなる。

しかし雨なので、出かけたところで、傘という荷物は増えるし、カメラだっておちおち出していられない。

いくら多少は防水機能がついていようと、この大雨の寒空の中でカメラを構える気持ちは持ち合わせていない。

 

まぁ、お墓参りもしばらく行ってなかったし、行かなきゃなと思っていた。

 

お墓参りは、昔から行っていた。

自主的に、というわけではなく、連れられて、だったけど。

しかも、うちのお墓参りは、ちょっとしたツアーになっている。

お墓参りでツアーって、と思わず自分でも突っ込みたくなってしまう。

それでも、ツアーのような気がする。

 

ツアーといっても、県外にあるお墓に行くというような、遠くに行くわけじゃない。

寄るところが多い。

3ヶ所、まわる。

うちの先祖のお墓。

伯母の友達のお墓。

親戚(また別の伯母の嫁ぎ先の家)のお墓。

平和公園→八事霊園→八事霊園

なかなか、まわるのに、骨が折れる。

そして、お墓参りに〆に、コメダ本店でモーニング。

 

松下家 お墓参りツアー。

 

お墓参りって、亡くなった人へのご挨拶のような気がする。

今回もみんな元気で来れました、って。

今日来ていないのも(←弟たち)、元気でやっているので心配しないでね。

 

まぁ、そんなことしなくても、ちゃんと見てるんだろうな、とは思う。

「お天道様が見ているよ」っていうように、見ていないからと思っていても、見られている。

悪いことができないのも、そういうことなんだよね。

 

 

見えない世界を信じるか?

って言われると、信じている。

 

……あ。

 

見えない世界。

いや、見えない世界が見えたわけじゃなくて、宿題をやっていないことに気づいた。

本当のことをいうと、ずっと気になっているのだけど、やっていない。

 

やらなきゃ。

今日は遅くなったし、明日でもいいか。

やらなきゃ。

今日は違うことをやりたいし、また別の日にしようか。

 

その繰り返しで、一ヶ月が過ぎようとしている。

 

あーあーあーあー。

 

いや、本当の気持ちは、もっと別のところにある。

 

さて。

そろそろ、寝ます。

(え? やらないの?)